PCSX2完全活用ガイド[第4回]BIOSの吸出し方法

PCSX2を利用するには、基本的に PS2本体のBIOS(ファームウェア) が必要です。
そして重要なのは、BIOSは「自分が所有するPS2実機」から吸い出して用意すること。ネット上で配布されているBIOSを入手して使うのは、著作権的に問題になる可能性が高いので避けましょう。

この記事では、初心者でも迷いにくいように BIOS吸い出しの全体像と、PCSX2側での設定よくあるつまずきポイントをまとめます。

※エミュレーター利用前に、こちらも必ず確認してください:
👉(内部リンク)エミュレーター利用に関する注意事項

目次

1️⃣ BIOSとは?なぜPCSX2に必要?

BIOSは、PS2本体が起動するときに動く基本プログラム(ファームウェア)です。
PCSX2はPS2の挙動を再現するため、タイトルによってはBIOSが必要になります(※PCSX2の仕様は更新されることがあるため、最新要件は公式ドキュメントもあわせて確認してください)。

2️⃣ 事前に用意するもの

PC側・PS2側で、最低限これだけ押さえるとスムーズです。

  • PS2実機(本人所有)
  • PS2メモリーカード(本人所有)
  • USBメモリ:相性問題が出やすいので、容量は小さめ・単純なモデルが無難
  • PC:USBメモリを読み書きできる環境
  • BIOSダンプ用ツール(ダンパー):PCSX2の公式フォーラム/公式Wiki等で案内されるものを利用

3️⃣ USBメモリの準備(PCでやること)

1. USBメモリを FAT32 でフォーマット(exFAT/NTFSだと認識しない例が出やすい)
2. 保存先はUSB直下に「分かりやすいフォルダ名」で整理(例:/BIOS_DUMP/ など)
3. ファイル名は 半角英数字 を基本に(日本語や記号は避ける)
4. ダンプツールをダウンロード(ダンプツール:PS2dumperV2_bin.7z(外部リンク)
5. 圧縮ファイルを解凍し、以下のELFファイルをルートフォルダにコピー
 例:DUMPBIOS-MASS.ELF または ps2dumper.elf

4️⃣ PS2側でBIOSを吸い出す流れ(全体像)

BIOS吸い出しは、だいたい次の流れです。

1. PS2でホームブリュー実行環境(起動手段)を用意
2. BIOSダンプツールを起動
3. USBメモリへ書き出し(.bin等)
4. PCへ移して保管

この「PS2でホームブリューを起動する方法」に、FMCBやFreeDVDBootなど複数のやり方があります。

5️⃣ PS2 BIOS の吸出し

方法①:FMCB入りメモリーカードを使う(簡単・おすすめ)✅

🧾 FMCBとは?
Free McBoot(FMCB)
は、PlayStation 2のメモリーカードから起動できる非公式ブートローダーです。
これを使うことで、ゲームのバックアップ起動・ツールの実行・HDDやUSB経由での起動などが可能になります。

① PS2に接続

1. USBメモリをPS2前面のUSBポートに挿す
2. FMCB入りメモリーカードを「Slot1」にセット
3. コントローラーと映像出力も接続

※ 事前にPS2の「言語(Language)」設定で(English)を選択しておきます。

🧰 作業で使うツール例

Free McBoot(FMCB)カード
 PS2でツールを起動する際に使用。

グリーンハウス USBフラッシュメモリ(4GB)
 BIOSデータを保存するためのUSBメモリ。

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② FMCBからuLaunchELFを起動

1. PS2の電源を入れる
2. FMCBメニューから uLaunchELF(または LaunchELF)を選択
3. 起動後、以下の操作をする:

  • FileBrowser を開く(デフォルトで表示されていることが多い)
  • mass:/(USBメモリ)を選択
  • DUMPBIOS-MASS.ELF を選択して起動(○ボタン)

③ BIOS吸出しの実行

1. ツールが起動すると、自動または手動で吸出しが始まります
2. 完了まで1〜3分程度。
3. 電源をOFFにして終了です。

Dumping BIOS Completed OK
Dumping ROM1 Completed OK
Dumping EROM Completed OK
Dumping ROM2 Completed OK
Dumping NVM Completed OK

※ 画面が切り替わらない事があるようですが、上記のメッセージが表示されたら完了しています。

USBメモリに以下のようなファイルが生成されます:

➤ 方法①の作業はここまでです。「 6️⃣ 吸い出したBIOSをPCへコピーしてPCSX2で設定」へ進んでください。

方法②:「FreeDVDBoot」DVDを作成して使う(やや上級者向け)

FreeDVDBoot(フリー・ディーブイディー・ブート)とは、PlayStation 2(PS2)において純正・未改造の本体でも、自作プログラム(ELFファイル)をDVDディスクから起動できるようにする手法です。

1. 空のDVD-RにFreeDVDBoot ISOを焼く(ImgBurnなど使用)
2. 実機で読み込ませてインストール(読み取りエラーが起きやすい
3. ディスク起動が前提なので、レーザーの状態によっては失敗する。
📌 PS2のレンズが元気なうちでないと安定しにくい

📥 Step 0.事前準備

🎮 FMCB(Free McBoot)入りDVDの作成方法【Windows向け】

🧩 事前に必要なもの

📀 FreeDVDBoot 対応表(PS2型番別)

📝 注意点

  • FreeDVDBoot は DVD再生機能の脆弱性を利用するため、同じ型番でも BIOSバージョンで対応可否が異なる場合があります。
  • 特に SCPH-90000 は製造時期によって対応/非対応が分かれるため注意が必要です。
  • 最新の情報は GitHub公式リポジトリやユーザーWikiで随時更新されています。

🧩 FreeDVDBootを使うと、次のようなことができます

📥 Step 1.FreeDVDBoot ISOのダウンロード

🟢 下記のサイトよりイメージファイルがダウンロード可能(外部リンク)

ページ内の下記よりファイルをダウンロードできます。
Step 1: Download the ISO
Download PREBUILT ISOs/All PS2 Slims – English language.iso

📥Step 2. ImgBurnでDVDに書き込み

ImgBurn を使って FreeDVDBoot ISOをDVD-Rに書き込む

  • メニュー「Write image file to disc」にてDVD-Rに書き込む
  • 書き込み速度はできるだけ 低速(例:4x) を選択
  • 書き込み後に ベリファイ(Verify) を実行すると確実

📥Step 3.PS2にDVDとUSBを接続して起動

✅ PS2の言語設定
FreeDVDBootやELFファイルは日本語に対応していないのでシステム言語を「英語」に設定しないと起動しないので注意してください。

1. PS2の電源を入れ、ブラウザメニューが表示されたら「設定(System Configuration)」を選択。
2. 「言語(Language)」設定で(English)を選択。
3. 設定を保存して終了。
4. USBメモリ(ELF入り)をPS2に接続
5. 作成したDVDをPS2に入れると自動で起動。

※ 自動起動しない場合は一度電源を OFF/ON します。

📥Step 4.BIOS吸出しの実行

  • FreeDVDBootが成功すれば、uLaunchELF直接biosdrain が起動します
  • USBメモリ上にBIOSが .bin 形式で保存される(例:bios.bin, rom1.bin など)

🟦 uLaunchELF 起動直後のメニュー画面(初期状態)

以下のようなメニュー項目が並びます:
🔹 メインメニュー項目(例)

🔹 デバイスの主な意味

🔸 操作手順

1. PS2 起動 → uLaunchELF の メインメニュー
2. FileBrowser を選択 →「○」
3. デバイス一覧から mass:/ を選択 →「○」
4. ファイル一覧から DUMPBIOS-MASS.ELF を選択 →「○」
5. ELF ファイルが起動 → BIOS 吸出し開始(約1分〜3分)
6. 電源をOFFにして終了

Dumping BIOS Completed OK
Dumping ROM1 Completed OK
Dumping EROM Completed OK
Dumping ROM2 Completed OK
Dumping NVM Completed OK

※ 画面が切り替わらない事があるようですが、上記のメッセージが表示されたら完了しています。

6️⃣ 吸い出したBIOSをPCへコピーしてPCSX2で設定

PS2から吸い出したファイルがUSBに作成できたら、PCで次を行います。

1. USBメモリをPCへ挿す
2. BIOSファイル(.bin等)が作成されていることを確認
3. PCSX2のBIOS用フォルダへコピー

  • 例:C:\Emulators\PCSX2\bios\(環境に合わせてOK)

次にPC側(PCSX2)で認識させます。

  • PCSX2を起動
  • 設定(BIOS/ファームウェア関連)から BIOSの保存場所 を指定
  • 一覧に表示されたBIOSを選択して適用

よくある失敗と対策

  • USBをPS2が認識しない
    • FAT32にする/別USBで試す/USBポートを変える
  • 吸い出し後にファイルが見当たらない
    • USBの直下・指定フォルダを再確認/ファイル名を半角英数字に
  • PCSX2側でBIOSが表示されない
    • 配置フォルダが違う/拡張子やファイルが欠けている/読み取り権限の問題

📌 まとめ(第4回)

今回のポイントは次の3つです。

  • BIOSは 自分のPS2実機から吸い出す必要がある(ネット配布は使わない)
  • USBは FAT32+半角英数字 を基本にするとトラブルが減りやすい
  • 吸い出したBIOSは PCSX2のBIOSフォルダへ配置し、設定から認識させる

BIOSを正しく準備できれば、PCSX2を安全に起動するための土台が整います。

📚 制作シリーズの記録(前回・次回リンク)

  • ◀️ 前回:PCSX2完全活用ガイド[第3回]ゲームディスクのISO吸出し手順を解説!
  • ▶️ 次回:PCSX2完全活用ガイド[第5回](準備中)

次回は、PCSX2の初期設定と最適化方法を解説します。
描画方式(Vulkan / OpenGL)の選び方や解像度アップの設定、快適にプレイするためのチェックポイントを具体的に紹介します。
エミュレーション環境をさらに整えたい方は必見です!

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この記事を書いた人

レトロゲームとガジェットが大好きなJIGENです。
実機プレイや検証を通して、懐かしい名作の魅力をわかりやすく紹介しています。

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